産後うつ病

症状

産後数週~3か月以内に発症することが多く、気分が落ち込む、眠れない、食欲低下、楽しいと思えなくなる、自分を責める、育児が出来なくなるなどの症状がみられます。軽症から重症まで含めると、産後の女性の約10%の方が産後うつ病にかかると言われており、特に妊娠前にうつ状態を経験したことがある方は発症しやすいことがわかっています。

産後うつ病を発症していても、「単なる育児ストレスによるものではないか」と本人も周囲も考えてしまいます。また、育児ができない、育児がつらい、赤ちゃんをかわいいと思えないと口にしたら、「ひどい母親だ、ダメな母親だ」と思われてしまうことを恐れる気持ちがあり、周囲になかなか相談できないようです。

自分や家族が産後うつではないかと思ったときは

妊産婦の自殺には産後うつ病が関与していると考えられており、早期発見と早期治療が重要です。
悩んだときはひとりで抱え込まずに、家族、産婦人科、地域の保健師さん(保健所)、精神科・心療内科、に助けを求めてください。
福岡市には、各区役所の子育て支援課にある「子育てコンシェルジュ」や子供相談総合支援センター(通称:えがお館)等の相談窓口もあります。

治療について

産後うつ病の治療は、一般的なうつ病の治療と同じです。
治療では抗うつ薬を使用するため、授乳中の受診を不安に思う方もいらっしゃると思います。薬の成分が母乳にほとんど移行しない抗うつ薬がありますし、人工乳と母乳を併用してお薬を上手に使用するという方法もあります。

治療については、こちらをご覧下さい。

参考)マタニティブルーズとは

マタニティーブルーズは、マタニティーブルーと呼ばれることもあります。産後の女性の30~50%が経験するといわれており、気持ちが落ち込む、ふいに涙が止まらなくなる、イライラする、眠れなくなる、情緒不安定になるなどの精神症状が出現します。産後数日~2週間程度のうちに出現し、多くは産後10日程度で自然によくなります。しかし、症状が長引くときには、産後うつ病に移行することがありますので注意が必要です。


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